分散型動画メディアはどのようにマネタイズしているのか?

トピカ編集部

マネタイズ

分散型メディアはどのようにマネタイズをしているのか?!料理動画メディアの事例を中心にご紹介します!

ここ2,3年で急激な盛り上がりを見せる分散型動画メディア領域ですが、どのようにマネタイズしているのか気になる方も多いと思います。

今回は、料理動画メディアを事例に、分散型メディアのマネタイズ手法についてご紹介します。

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目次

1.分散型動画メディアのマネタイズ方法
1.1「タイアップ広告」
1.2「フリーミアム」
1.3「SNS×eコマース」
1.4「書籍の出版」
1.5「O2O」
2.「まとめ」
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「タイアップ広告」

動画メディアがクライアントから依頼を受け、タイアップ動画を作成することによって広告収入を得るという方法です。

料理動画メディアにおいては、食品メーカーや調理器具メーカーなどの企業から依頼を受け、商品を動画の中で使用・紹介することによって広告収入を得る、タイアップ広告によるマネタイズが一般的です。動画メディアの規模(フォロワー数・いいね数)によっても広告単価は異なります。通常のCMなどと異なり、動画再生数、エンゲージメント率、態度変容など細かくデータを取ることが可能なため、クライアントにとっては費用対効果が分かりやすい一方、広告出稿を継続するか否かの判断もシビアになります。継続して高い再生数・エンゲージメント数・視聴完了率を維持できるかどうかが、タイアップ広告経由の売り上げを伸ばすカギと言えそうです。

料理動画メディア大手のKurashiruやDELISH KITCHENでは、企業とのタイアップ動画が多数投稿されています。タイアップ動画には企業のブランドロゴや、「PR」とついたタグなどがついているため、通常の投稿と広告とを容易に識別することが可能です。

 

「サブスクリプション型課金」

基本的なサービスを無料で提供しつつ、有料会員限定の機能や設定を付加することによって、毎月定額課金により収益を上げていく手法です。

分散型メディアは、SNSというプラットフォーム上に動画コンテンツを配信するかたちのため、通常のWEBメディアと比べて拡散されやすい一方で、プラットフォームのルールに従わなければいけないというある種の弱点があります。Googleの検索アルゴリズムの変更によって表示ランクが下がったり、「Google八分」といった言葉もきかれますが、これと同様のことがFacebook/Instagram/Twitterでも起こらないとは言い切れません。

料理動画メディア大手のKurashiruはこのプラットフォーム依存脱却の一環として、自社アプリでの月額課金でのマネタイズを図っています。プレミアム会員だけが見れる限定レシピや人気レシピランキング検索機能を用意しているようです。Kurashiruの場合は月額480円に設定されています。ワンコイン以下のため、メインユーザの主婦の方にとっても利用しやすい額といえます。レシピ本の1/2~1/3の金額でマンネリ化しがちな夕食のレパートリーを増やすことができると考えれば、利用したいと思う主婦の方も多いかもしれません。

クックパッドでは殿堂入りレシピの閲覧や絞り込み検索機能の充実などの付加サービスを提供し、2017年上半期現在では180万ものユーザーがプレミアムサービスを利用しています。月額280円というお手軽価格であったり、初月無料とすることによって、プレミアムサービスへの敷居を低くすることに成功している例だと考えられます。また、コンビニや書店で売られている「クックパッドmagazine!」にはこのプレミアム会員のクーポンがついていたりと、様々なメディアを横断して有料会員登録への導線を設けられています。

クックパッド公式サイトをもとに作成

 

 

「動画コマース(ビデオコマース)」

自社アプリやSNS上での動画紹介と絡めて商品を売っていく手法です。

Facebookではショップ機能があり、自社商品紹介ページを設けられるほか、動画に関連性の高い商品をタグ付することもできます。

動画マーケティングを手掛けるViibarが運営する「bouncy」は、本体のFacebookページとは別に、商品販売を主な目的とした「bouncy STORE」というページも開設しています。
bouncyのFacebookページ
bouncy STOREのFacebookページ

また、最近ではC Channelが動画コマースに本格参入というニュースもありました。

女性向け動画メディア「C CHANNEL」が動画ECに本格参入–第1弾はサマンサタバサ

料理動画に限らず、動画と絡めて商品を売っていくという流れは今後ますます加速していくといえそうです。編集した動画を投稿するだけでなく、ライブストリーミングでインフルエンサーが商品を紹介していく、いわゆる「ライブストリーミング」も流行の兆しを見せていますが、こちらはまた別の機会に筆を取りたいと思います。

「書籍の出版」

分散型メディアが扱うコンテンツをまとめて、本にして販売するという方法もあります。どちらかというとマネタイズよりはPRや、営業ツールの1つとして考えているというケースが多いかもしれませんが、料理動画メディアがレシピ本の出版をする、というのが一番わかりやすいかもしれません。

DELISH KITCHENは、100万回再生された人気レシピを中心にまとめたレシピ本や時短に焦点を当てたレシピ本を出版しています。
DELISH KITCHEN 100万回レシピ 料理のコツがパっとわかる

また、mogooでは全てのレシピにQRコードが付いており、レシピの手順が動画でイメージを湧きやすくなっているため、初心者にも優しい本になっています。
mogoo大好評110レシピ

料理動画メディアのレシピ本というのはわかりやすいですが、料理以外の分散型メディアで必ずしも本との親和性があるとも限りませんので、分散型メディアの代表的なマネタイズとはいえないということは最後に付記しておきたいと思います。

 

リアルイベント

動画メディアとリアルイベントを絡めた、いわゆるO2O施策も有効といえるでしょう。どうしても動画を投稿するだけではファンのエンゲージメントを高めることにも限界があります。料理動画メディアが料理教室や試食イベントを開催する、というのが一番わかりやすいかもしれません。

実際に食品メーカーの方からも、「うちの商品はまず食べてもらわないと伝わらないから試食イベントを開いてほしい」といった要望をいただくケースがあります。

DELISH KITCHENはサッポロビール株式会社の屋外イベント『男梅屋台』とコラボレーションし、男梅サワーに合う料理メニューの提供を行っています。

mogooでは「ホムパリ」とコラボレーションし、タイアップ料理教室も開いています。

オンライン動画と連携したタイアップ料理教室を、O2O施策として「ホムパリ」と実施します。

このような、オンラインにとどまらないオフラインのイベントは、ファンをロイヤリティを高める機会となる他、直接的に反応を見る良い機会といえるでしょう。

 

まとめ

料理動画メディアでは徐々に投資回収フェーズに入っているところもありますが、料理以外の領域も含めるとまだまだファン獲得のための投資フェーズであったり、そもそもどうマネタイズしていくのか?というところも手探りなところがあったりするのが現状です。

分散型動画メディア産業は2016年頃から盛り上がってきた新しい産業であるため、いまだビジネスモデルが確立していません。SNSに軸を置きながら、シナジーを得られるビジネスモデルを各社が模索している状態です。

現在の主流である料理動画から他のコンテンツへの拡大や新規企業の参入、SNSの機能拡充に伴った新たなビジネスモデルの誕生など、今後の動向に注目です。